Chim↑Pom過去最大の回顧展「HAPPY SPRING」@森美術館

少し時間が空いてしまいましたが、3月末ごろに、六本木の森美術館で開催中のChim↑Pom展「HAPPY SPRING」へ行ってきました。「日本で最もラディカルなアーティスト・コレクティブ、最大の回顧展」とパンフレットにもあるように、Chim↑Pomのこれまでの活動記録が詰まった見応えのある展覧会でした。
Chim↑Pom は、「アートプロジェクトの0123」の初回講義の中でも、ポリティカルアートを題材に活動する日本のアーティストととして取り上げられました。今回展覧会をとおして感じたことは、彼らの作品の基点は「人」なのだということです。人につながるさまざまなことや街、生きる上でのルール、日本で起こったさまざまな災害。東日本大震災直後に福島へ赴き、作品を制作発表したり、いまだ閉ざされたままの東京電力福島第一原子力発電所の帰還困難区域内に、複数のアーティストやキュレーターとともに、”誰も見に行くことが出来ない”展覧会「Don’t follow the window」を開催しました。地元の若者たちと円陣を組み、大きな声でエールを送り合う映像作品「気合100連発」は、見ていると、なぜだか涙が込み上げてきました。
広島の象徴とも言える原爆ドームを題材にした作品「ヒロシマの空をピカッとさせる」は、物議を醸しながらも、これをきっかけに始まった現地の被爆者団体との交流は現在も続き、ともに戦争や原爆被害を風化させない努力を続けています
Chim↑Pomは、人を思い、人の心に触れ、人を巻き込んで制作された多くの作品をとおして、世の中へ問題提起をしてきました。その活動の軌跡を、ぜひ森美術館でご覧ください。
会期は5/29(日)まで。

【開催概要】
名称:Chim↑Pom展「HAPPY SPRING」
日時:2022年2月18日(金) ‒ 2022年5月29日(日) 
時間: 10:00~22:00(最終入館:21:30)
   火曜日のみ17時まで(最終入館:16:30)
   ※5/3(火・祝)は22:00まで(最終入館:21:30)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
休館日:会期中無休
展覧会URL:https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/index.html

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