アートプロジェクトの現場でリアルに起こっていることとは?「アートプロジェクトの0123 」第2回講義レポート

「アートプロジェクトの0123」第2回目の講義は、「アートプロジェクトは今どうなっているのか?」をテーマに、講師にキュンチョメのおふたりをお迎えしました。

これまで参加された地域芸術祭でおふたりが経験されたことをとおして、作家、ボランティアスタッフやキュレーターなど様々な立場において、地域芸術祭に参加する上で必要なことや、そこで起こりうる問題や対処方法など、可能な限り包み隠さず、ありのままを話してくださいました。

おふたりがまず最初にお話しされたことは、地域芸術祭に参加するためには、「みんな、運転免許をとろう!」ということでした!日ごろ、電車やバスを使い、タクシーもすぐに捕まえられる環境に慣れている私たちですが、芸術祭が開催される地方都市では、公共の交通機関が発達していない地域も多く、必要な物資の購入や作品の運搬、現場の下見など、運転免許や移動手段である車がないと、まったく身動きが取れないということが起こり得ます。作家本人を含め、ボランティアなどのスタッフが運転免許を持っていると、活動に自由度が増し、そのことが作品の完成度にも大きく影響すると言っても過言ではないとお話されていました。


おふたりがお話された中で印象に残ったことは、これまで国内外を問わず、様々な規模の地域芸術祭へ参加されてきた中で、どんな芸術祭へ参加するかの決め手は、何よりもまず自分たちが「面白そうだ」と思うことで、予算など様々な制約はあるものの、参加したいと思う場所(芸術祭)で、自分たちがそこで何をしたいかを考えることが大切で、地域芸術祭で作家がやるべきことは、その地で何を見つめて何を表現するか、作家の目線が試されている。そして芸術祭が開催されるその地で作品が制作されることを、地域の人たちも望んでいるのではないかと思う、と仰ったことでした。

そのほかには、「話したら丸一日かかる」としながらも、あいちトリエンナーレ2019についても触れられ、そこでどんなことが起こり、何を感じたのか、言葉を選びながら、おふたりが経験されたことを話していただき、質疑応答の時間には、受講生からも様々な質問や意見が飛び交いました。

・おふたりが初めて参加された芸術祭「中之条ビエンナーレ」HP
https://nakanojo-biennale.com/

・震災に関する作品を制作されてきたおふたりが、参加を即決したという「Reborn-Art Festival」HP
https://www.reborn-art-fes.jp/

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